工事を始める日のはずなのに音沙汰がない
工事業者との契約の中には、工法や使う材料などの他に、工事期間に関する内容が記載されています。
何月何日から工事を開始して、何月何日まで、もしくは何日間で工事を完了し引き渡すというものです。
これも契約の一つですので、特別な事情が生じない限りは工事期間を守る必要があります。
しかし、実際の事例として、工事予定日になっているのに職人が家に来ないばかりか、工事を始めるための連絡にも来ないということがあります。
当然その分工事期間がずれこんでしまって、完了が遅れてしまうことが考えられます。
通常は工事前には代金を支払いませんので、お金だけ取られて工事がなされないという心配はないにしても、工事が始まらないというのは不安を与えるものとなります。
契約を履行できていないのであれば契約を解除することもできる
工事をいつ始めていつ終えるのかというのは、前期の通り契約の一部となりますので、工事業者はそれを守らないといけません。
そのため、結論から言うと、契約内容を履行していないということで、その契約を無条件で解除することができます。
当然、工事代金を支払う必要はありませんし、もし前渡金として一部を支払っているのであれば、それを返してもらうことができます。
しかし、現実には工事がなされないのは困ったことになりますので、いきなり契約解除というのは考えづらいでしょう。
まずは、工事業者に連絡をして、どうして工事開始が遅れているのかの事情を説明してもらうようにしましょう。
そして、いつから工事に入れるのか、結果として工事の完了はいつになるのかを確認するようにします。
その際には、新たに工事期間が変更されるようであれば、その期間についても書面にして記して、お互いにサインをするなどして確実なものとします。
書面にしないとまた同じようなことが起こった時に面倒なトラブルに発展してしまうことになります。
信頼できる業者かどうかを考える
このように、できればしっかりと工事業者と話をして工事開始の日付を改めて確実にすることが大事です。
しかし、事前にある程度の前渡金を支払っている場合には注意が必要です。
最初に決めていた日付よりも大幅に遅くなるということや、再び工事開始が遅くなり、ズルズルと長引かされるようなら悪質の業者である可能性もあるからです。
前渡金を返還することなく、言い訳をしてズルズルと工事を引き延ばし、結局工事をしないという事例もあるからです。
こうした事態を避けるためにも、再契約の際にはきちんと確認し、たとえ遅れるとしても数日程度にするようにして、できるだけ早く着工することを約束してもらいます。
また、きちんと書面にすることや、大幅に工事開始が遅れるのであれば、前渡金を返してもらうようにした方が安心です。